こんにちは、次郎作こと布施田泰之です。
僕は今成育医療研究センターというこども病院で、小児科の後期研修2年目、医師4年目として働いています。
4月から入ってきた後期研修1年目の後輩からおすすめの参考書を聞かれたので、
今回の記事では、基本的に成育の後輩に向けて、簡潔に成育の後期研修の1年目に特化した形で参考書の紹介・感想を書こうと思います。
↑初期研修医の最後に書いて好評だった、大量レビュー記事のような記事も小児科後期研修3年間のうちにどこかでは書こうと思うのでお待ちください!笑
それでは、さっそく紹介します!
分かりやすいように今回も分野ごとにランキング形式で、オススメ度を10段階評価でご紹介します!!
自分に関連する参考書のところを読むようにしてもらうと便利だと思います。
目次
↓クリックすると、そのページまで移動します!
①ER(救急外来)で役立つ参考書 13冊
第1位!!!
1位 ”PALS(小児二次救命処置)プロバイダーマニュアル”
・10段階評価
★★★★★★★★★★
・感想
小児科の専門医を名乗るなら必須、といっても過言ではない参考書です。
PALSのコースは受けなくても、この参考書の内容は学んでおくべきだと思います。
PALS(小児二次救急処置)プロバイダーコースとは、分かりやすく言うと、こども版のACLSといった内容で、小児科や救急科がこどもの蘇生や緊急対応をするときに必要な知識やフローチャートを学ぶためのコースになっています。
特徴は、AHA(アメリカ心臓協会)とAAP(アメリカ小児科学会)が共同でやっているコースなだけあり、蘇生の対応を機械的に覚えるだけではなく、病態を把握しながらやや特異的な治療に進んでいくという流れがあることだと思います。
受講料も5,6万して、この参考書も1万5千円と高いのが難点ですが、
参考書もダラダラと長いようにみせかけて読み込んでみると、学ぶことがたくさんちりばめられています。
特に成育はシミュレーションで定期的にPALSの考え方を実践する機会もあるので、僕は2回は通読して、覚えられないところは5回くらい読んで復習していました。
とてもおすすめの参考書です。
第2位!
2位 ”小児科外来の鑑別診断術 迷った時の道しるべ”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
小児科は、大人の救急外来やウォークインで学んできた鑑別疾患と全く違います。
また、小児科といっても年齢によって鑑別疾患が違ってきます。
そのため小児科として働き始めた最初は、症候ごとに再整理して覚えなおさないといけません。
その時に、以下で紹介する参考書を何冊も読んで勉強していたのですが、腹痛・下痢・嘔吐などのメジャーどころの鑑別疾患がしっかりあがっていて、分かりやすく記載していたので、この参考書を鑑別診断系で一番最初に紹介しました。
これまでオススメしているブログもなければ、先輩もいなかったですが、実際につかってみてよかったので上位に書きました。
第3位!
3位 ”徴候から見抜け!小児救急疾患”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
小児救急でとても高名な市川光太郎先生編集の鑑別疾患の参考書です。
2位の参考書と比べ、こちらは小児救急らしくmust rule outや陥りがちなpit fallに重点を置いて書いてくれています。
救急車対応や3次救急まで対応しているような場合は、特にしっかり読むと勉強になると思います。
第4位
4位 ”小児救急の基本 「こどもは苦手」を克服しよう!”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
去年まで成育の救急にいらっしゃった、とても教育熱心な鉄原先生という若手小児救急医の編集の参考書です。
鉄原先生の哲学が詰まった本なので、1章と2章は診察の仕方やPALSの説明などに割かれており、やや鑑別疾患や症候学の参考書としては内容が少なめです。
しかし、軽度の外傷も受け入れてる成育のERに即した内容のため、外傷の評価や、こどもの頭部外傷の対応、挫創の洗浄・縫合の仕方、肘内障や骨折の対応、などちょこっとした外傷の対応について書いています。
実は、小児科の鑑別疾患・救急外来本はやはり内科の内容しかないことが多いので、こういった内容までカバーしているものは珍しくとても勉強になります。
第5位
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
とてもいい参考書です!診察ポイントから鑑別疾患まで網羅されており、小児外来の最初1冊としてオススメの参考書です。
しかし、とても有名かつ分かりやすいので、できれば初期研修のうちに出会って読んでおいてもらいたいくらいの必修度と考えているので、今回後期研修1年目へのおすすめ参考書としては下の方に書きました。
もし、まだ買っていなくて読んだこともないならば、上記の本たちより先に通読することをお勧めします。
第6位
6位 ”「ぱっと診」でわかる!小児の一発診断 100”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
症候ごとに内容があるわけではなく、100の簡単な典型的な症例とその答え・解説、といった内容で読み物としてとても面白かったです。
少し勉強したり外来を経験してから、クイズ感覚で読むと、付随する知識や意外と知らなかった知識が増えるので面白いと思います。
第7位
7位 ”帰してはいけない小児外来患者”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
この参考書は内容はとてもいいのですが、読むタイミングがとても大事な参考書です。
基本的に、救急外来に慣れてきた数か月経験した後に読んでください!
pit fallをつくような典型例からは少し離れた症例の紹介が多いので、まだ外来があまり分かっていない初期の段階で読んでも得るものがほとんどありません。
実は僕も、初期研修の時と後期研修になってからの2回この参考書を通読しているのですが、1回目は「こんな稀なこと、しらね~」と思って読み飛ばしてましたが、実際に小児科として救急外来をある程度やってから読むと、「これ忘れがちだけど、確かに大事だよね!」とか「あ、この前おれこれ確認してなかった!あぶな!」などとリアリティをもって、内容を教訓にかえることができます。
第8位
8位 ”帰してはいけない小児外来患者2 子供の症状別 診断のアプローチ”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
これもおすすめです。実は、今回紹介する以外にも鑑別診断系の参考書でオススメじゃないボツ本が4冊くらいあるので笑、今回紹介するER系の参考書は評価が高めです。
前作の症例提示の特徴は引き継ぎながら、症例提示に引き続いて各症状のレッドフラッグサインを中心に、診断へのアプローチを書いています。
特徴は、とても読みやすいことで、通読しながら学ぶ参考書としてはとてもレベルが高いです。
第9位
9位 ”アトラスさくま 小児咽頭所見”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
もはや参考書というより写真集といってもよいくらいの芸術作品で、知る人ぞ知る名著です。
内容は、小児科外来の現場で20年間のどの所見とウイルス分離や細菌培養の結果とをすり合わせ続けた集大成であり、各ウイルス感染による咽頭所見や溶連菌感染による咽頭所見などを大きなカラー写真と共に書いています。
よく見比べると同じ咽頭所見でも、原因微生物によって所見が異なることに感動してしまいます。
第10位
10位 ”外傷処置・小手技の技&Tips”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
こどもが転んで作った顔の傷を、誰が縫うかは病院によって違いますが、成育では小児科医が縫合します。
小児科は基本的には内科なので、縫合はほかの場面ではしないことが多いですが、こどもの専門家として縫合できるに越したことはないです。
できるだけきれいに縫ってあげたいところなので、縫合が一番うまい形成外科の先生が書いた参考書で勉強するといいと思い、読んでみました。
傷を縫う小児科医に参考になる部分は、この参考書の1/3くらいなものですが、傷はどう治っていくのか、形成外科の考え方を勉強出来てよかったです。
第11位
11位 ”小児整形外科テキスト”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
骨折、肘内障、単純性股関節炎や化膿性関節炎など、救急外来では整形外科にコンサルトすること多いです。
処置自体は整形外科の先生にお願いすることが多いですが、この日本小児整形外科学会の出している参考書で、整形外科としての考え方などを学んでおくことはとても勉強になります。
第12位
12位 ”小児の薬の選び方・使い方”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
症候と疾患のどちらの切り口からも簡潔に書いており、とても分かりやすく例えば他科志望の初期研修中の小児科ローテ中などに使うなら、とてもおすすめです。
しかし、内容がやや簡潔すぎることもあり、専門医が参照する本としてはややおすすめ度は下がります。
第13位
13位 ”内科医・小児科研修医のための小児救急治療ガイドライン”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
症候・疾患別に小児救急の教科書的な内容が書いてある本です。
とてもコンパクトにほとんどの症状や疾患を網羅しているので、使いやすいのですが、専門医としてはもっと知りたい!と思ってしまうかもしれません。
調べる入口として一度読んで概要をつかむ、といった使い方としては便利だと思います。
②病棟で役立つ参考書 13冊
第1位!!!
1位 ”小児疾患診療のための病態生理”
・10段階評価
★★★★★★★★★☆
・感想
小児科専門医となると、徐々に疾患に関してはuptodateや有名ジャーナルのreview、成書の原書、problemに応じて調べた英語論文、などを参照するようになると思うのですが、最初はやっぱり日本語で書かれた参考書を読んで、内容を勉強するのが一番効率がいいです。
治療法などは年々変わってしまうことがあるのですが、病態をふまえた疾患概念は基本的には変わらないことが多く、その病態から詳しく書いてくれているこの参考書は、疾患別で書いてくれている参考書の中で一番勉強になりました。
出会う疾患の全てで、この参考書を読むようにしていくととても疾患の理解が深まると思います。
僕も最初はこの参考書含め、複数冊の参考書を日本語で読んで小児の疾患を勉強してました。
第2位!
2位 ”小児臨床検査ガイド”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
これは代替するほかの参考書がないという意味で上位にランクインしています。
白血球数はもちろんのこと、クレアチニンや甲状腺ホルモンなど、小児の中でも正常値が変わっていく検査値は色々とあって、各検査値ごとの正常値や、小児・年齢を重なることによる変化の特徴を書いてくれています。
検査値で困った時は、たいていこれをみるようにしています。
第3位
3位 ”小児気管支喘息治療・管理ガイドライン”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
これのガイドラインは小児科で一番みるガイドラインかもしれません。
喘息発作は救急外来、病棟管理のどちらでもたくさんみるので、気管支喘息の病態から急性期対応、コントローラーの使い方など、この本をベースに勉強するといいと思います。
初回喘鳴・反復性喘鳴の鑑別や乳児喘息の対応などについても、詳しく記載されており、とても勉強になるので1年で何回も開くことになりそのほとんどを読むことになると思います。
第4位
4位 ”小児科診断・治療指針”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
最新のガイドラインに準拠するように書かれた内容の参考書で、2017年に出版された参考書です。
こちらも初めて出会う疾患で毎回読むようにすると勉強になり、1位の参考書より簡潔で分かりやすいため、僕はこっちを一読してから1位の参考書も読むようにしていました。
これも徐々に参照する回数は減ってきますが、最初の勉強にはいいと思います。
第5位
5位 ”川崎病のすべて”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
川崎病も入院施設に集まるので、診る施設ではある程度の頻度でみることになると思います。川崎病はアジアで多いだけあって、英語で探しても大してよい文献などはみつかりません。
なので、日本語でしっかりまとめてあるこの1冊を読むとかなり理解が深まります。
例えば、動脈瘤ができるのは発症第12病日くらいという事実は知っていても、その時の病理所見がどうなっているのか、などは知らない人も多いと思います。川崎病をより詳しく診れるようになる1冊です。
第6位
6位 ”正常ですで終わらせない!子供のヘルス・スーパービジョン”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
小児科医になったものの、子供の発達について実は苦手という人も多いと思います。
実は僕もそうなのですが、この参考書は各年代の発達評価だけにおさまらず、親への声掛けや発達を伸ばすためにしてあげるといいこと、などにも言及しており、とても勉強になります。
通読して、時折復習するようにすると発達への理解が深まります。
第7位
7位 ”ネルソン”小児科学
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
小児科の成書として名高いネルソンですが、実際に使い勝手がいいかと言われるととても微妙です。
やはり、日本語訳の最新版が2015年の出版であり、最新の内容かと言われるとそうでもなく、日本の医療というよりアメリカの教科書、ということも原因のひとつです。
しかし、やはり詳しく書いてある内容もあるので、時折参考にするときもあります。
第8位
8位 ”乳幼児健診マニュアル”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
成育の後期研修1年目では健診はしない(2年目から)のにも関わらず、発達を理解するという意味で健診のタイミングを一つの基準にして勉強すると分かりやすく、とてもおすすめな参考書です。
7か月で何ができているのが正常で、何ができていないのが異常なのか、などとても分かりやすくかいてあります。先輩からは、健診の時にとても役立つということもきいています。
第9位
9位 ”小児急性中耳炎診療ガイドライン 2018年版”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
推奨抗菌薬にオラペネムが明記されているなど、少しいわくつきのガイドラインですが、中耳炎の診療を考えるうえで一度勉強する価値はあるガイドラインです。
耳鼻科学会が作っているだけあって、鼓膜所見が重視され、鼓膜切開も積極的に行われるような流れとなっています。
どのように小児科医としての診療につなげるかは、自分で勉強してみてください。
第10位
10位 ”小児の症候群”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
成育で働いていると、聞いたこともないような症候群や遺伝子異常の既往のある小児を担当します。そういった疾患は稀すぎて、基本的に参考書には載ってないことが多いです。
そんなときに参照できる数少ない参考書です。内容は簡潔なので、難病情報センターのサイトの情報と合わせて、本当に最低限はおさえるようにしていました。
第11位
11位 ”遺伝医学への招待”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
小児科として働くと、成人ではあまりなじみの少なかった、染色体異常や遺伝子異常による疾患を受け持ったり診断することが出てきます。
その際に、G-bandとかFISH法とかの検査の意味などを理解しておかないと話についていけないなることがあり、その勉強のために読みました。
遺伝学の基本的な知識から復習でき、検査法についても簡単にイメージがつきます。
第12位
12位 ”こどもの検査と処置の鎮静・鎮痛”
・10段階評価
★★★★★☆☆☆☆☆
・感想
こどもはじっとして検査や処置を受けることができないので、鎮静や鎮痛が必要となり、多くの病院ではリスク管理が甘い状態で鎮静鎮痛薬を使っていることが多いです。
実際の薬剤投与や対応が大きく変わるわけではないですが、鎮静に際してのリスクやリスク評価の事前に勉強しておくとより深く理解したうえで鎮静や鎮痛に臨めるようになります。
第13位
13位
・10段階評価
★★★★☆☆☆☆☆☆
・感想
小児は尿路感染症の治療に際して、背景の基礎疾患がないかの検索が大事になってきます。そのためこの参考書を買ったのですが、内容ペラペラです。DMSAの解釈で勉強になったくらいでしょうか。
NICEやAAPガイドラインなどを勉強するか、施設ごとの尿路感染症時の検査の流れを確認しておく方が大事だと思います。
重症心身障害児関係の参考書 5冊
第1位!!!
1位 ”重症心身障害療育マニュアル”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
「こんな参考書が欲しかった!」と成育で1年間後期研修をして、ついに最近見つけた参考書です。
医学的に、筋緊張の病態や治療法についてや、栄養の目標の決め方など書いてくれている参考書で、こういった内容の参考書を実は1年間探し続けていました。
以下に紹介する参考書は、看護やケアがメイン(これも相当大事)だったり、ソーシャルワーク的な内容だったり、医学を超えた範囲を学ぶときに役立つ参考書で、実は医学的なことをしっかり書いてくれている参考書になかなか出会えなかったのでした。
小児科医として、医学的なことを勉強するのも大切なので、この参考書はおすすめです。
同率第1位!
1位 ”病気をもつこどもと家族のための「おうちで暮らす」ガイドブック”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
この本は、重症心身障害児と触れあうすべての小児科医に読んでほしい1冊です。
この本は元々は、重症心身障害児を持った両親に向けて、重症心身障害児とその家庭を知り尽くした小児在宅医療を専門にしている小児科の先生が、多くの重症心身障害児の親たちからの声を取り入れて書いた本です。
入院中からどうやって自宅で暮らせるように準備していけばいいのか、や、生活を支えるどういった職業や制度があるのか、などリアルに自宅での暮らしや自宅への退院を考えられるように書いてあります。
特に成育は、そういったお子さんに接することも多く、退院調整をすることも多いため、そこに対してできるだけ具体的に分かっておくと話がスムーズにいくことが多いです。
第3位
3位 ”重症心身障害児・者 診療・看護ケア実践マニュアル”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
この本は成育の先輩から名著と語り継がれている参考書です。
こちらはやや医学的な内容から看護のケアの話まで幅広く扱っており、特に重症心身障害児では途中から医学的な介入よりも看護ケアの重要性が増すため、とても勉強になる参考書です。
嚥下が難しい人への飲み込みやすい姿勢の話や、胃瘻の管理についてなど、実際問題となる内容について詳しく書いてくれています。
この参考書もとてもおすすめです。
第4位
4位 ”実践!!小児在宅医療ナビ”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
この本は小児在宅医療の教科書を目指して書かれた本で、NICUから退院への流れや職種別の役割や在宅での手技やケアについてなど、網羅的に書いてあります。
個人的には、著者の前田先生含め小児在宅医療の黎明期を支えたドクターたちの座談会の内容を読んで、泣きそうになりました。
第5位
5位 ”小児在宅医療の現状と展望”
・10段階評価
★★★★☆☆☆☆☆☆
・感想
成育の先生が数人執筆しているため読みましたが、本の厚み通りやや内容は薄めでした。
感染症系の参考書 4冊
第1位!!!
1位 ”最新 感染症ガイド R-BOOK 2015”
・10段階評価
★★★★★★★★★☆
・感想
アメリカ小児科学会が出している感染症の教科書で、日本語訳は2015年版が最新で、原書は2018年のものが最新です。
小児の感染症科も内容を参考にしたり根拠にすることも多い教科書で、日本語訳だとある程度読みやすく気になる項目に対して調べて読むととても勉強になります。
やはり米国小児科学会が出してあるだけあり、ワクチンの安全性や有効性に関する内容や、学校保健などの隔離に関する情報なども詳しく書いてあります。
僕は買いましたが3万5千円と死ぬほど高いので、だれか持ってる人に借りて読むといいと思います。
第2位!
2位 ”小児呼吸器感染症診療ガイドライン2017”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
日本小児呼吸器学会と日本小児感染症学会が出しているガイドラインで、2017年のものである程度新しいエビデンスを元にかかれたガイドラインです。
特に、ウイルス性が多いといわれている小児の肺炎における原因微生物での疫学的な割合や、抗菌薬の選択、抗菌薬の投与期間などについて、エビデンスに基づいて勉強できるためとても役に立ちます。
第3位
3位 ”ネルソン小児感染症治療ガイド”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
主に抗菌薬の投与量を調べるときに用いることが多いですが、最近はuptodateで調べることの方が多くなりました。
抗菌薬の量は本当に諸説あるので、自分の信じるものをある程度決めて複数個確認するようにするといいかもしれません。
第4位
4位 ”日常診療に役立つ 小児感染症マニュアル2017”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
日本小児感染症学会が2017年に出した参考書で、この本は病原微生物ごとに特徴や臨床症状など詳しく書いてあり、辞書的に使うと他では書いてないような病原体に関する詳しい内容を知れることがあるため、時に開くようにして使っています。
例えば、サルモネラの菌血症を診たときに、すぐにサルモネラ胃腸炎は約1~5%で菌血症を伴う、などの情報にたどりつくことができます。
てんかん・けいれん・神経系 11冊
第1位!!!
1位 ”熱性けいれん診療ガイドライン 2015”
・10段階評価
★★★★★★★★★☆
・感想
これは何回も開くガイドラインではないですが、小児科医となるために絶対避けては通れないガイドラインです。
小児科医として、ものすごく頻度が高く、親の心配も強い「熱性けいれん」に対して、疫学的データも含めて正確な知識が必要です。
脳波検査の有用性やダイアップ座薬による予防投薬の推奨などに関して、理解がずれている方も時折みかけるので、しっかり勉強しておくといいと思います。
第2位!
2位 ”初めてのけいれん さあどうするか”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
小児救急対応の基本にして真骨頂、けいれん対応に関する参考書です。
成育は上の先生が基本的に一緒にいますが、市中病院の多くでは後期研修医がけいれん重積には対応することになります。
初期対応時に採血で一番大事なのは血糖や電解質、や、
けいれんがまだ続いているかもう止まったかの見極め方、
問診はけいれんの前・中・後を意識しろ、など知っておくべき大事な知識がたくさん詰まっています。
もし少しでもけいれん対応に自信がないのであれば、一度は読むべき参考書です。
第3位
3位 ”小児けいれん重積 治療ガイドライン 2017”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
成育では、けいれん重積に独自のプロトコールで対応します。
そのため、一般的なけいれん重積の対応を知らない、成育の量が多いのか少ないのかわからない、自分で薬剤を用意できない、などの方が後期研修3年目でも平気でいました。
施設独自のプロトコールや治療フローチャートは楽なようで、思考停止でもあるので、できるだけ自分で勉強して咀嚼してからフローチャートを覚えるようにするといいと思います。
第4位
4位 ”小児てんかんの最新医療”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
成育での後期研修はもちろんいいところも多いですが、てんかんに関してはかなり弱いです。
理由は、自分の外来を長期間持てないこと、てんかんの患者は総合診療科ではなく神経科がみることが多いこと、脳波はカルテでほぼ見れずレポートがついてきてしまうこと、などがあります。
なので、意識しないとてんかんも見れない小児専門医が出来上がってしまいます。
頻度の高いてんかんの臨床像や脳波所見、薬剤治療と予後などは意識的に学んでいくとよいです。
その際にこの参考書は、ある程度しっかり内容がまとまっており、脳波所見の図や薬剤の特徴なども書いてくれているので参考になります。
第5位
5位 ”ねころんで読める てんかん診療”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
この参考書は通読しながら、てんかん専門医の考え方や大切にしていることが分かりやすく読めるので、とてもおすすめの参考書です。
むしろ、若手小児科医で自分でてんかん治療をしなければいけないような方には絶対おすすめです。
どういったことがてんかん患者をフォローしていく上で大事なのかが分かります。
また、レベチラセタムやラモトリギンへのイメージや役割がとてもキャッチーに分かりやすく書いてあるので、とても勉強になりました。
第6位
6位 ”小児神経専門医テキスト”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
日本小児神経学会が出しているテキストですが、思ったより詳しくないです。
おそらく全範囲を網羅的に書いてくれているため、参照はするのですが頻度の高い疾患に関しては、それに特化した参考書を読むのが正解だと思います。
第7位
7位 ”実践 小児脳波入門”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
多くの小児神経専門医が、脳波を学ぶならまずこれ、とオススメする名著です。
脳波を実際読みながら、この参考書を開き続けることで簡単な脳波なら読めるようになります。
ただ、やっぱり脳波は数をこなすのが何よりも大事です。
第8位
8位 ”ベッドサイドの小児神経・発達の診かた”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
小児は指示に従えない年齢のことも多く、成人で学んだ丁寧な神経診察が使えないことが多いです。
そんな時に反射をとったり、発達を評価したりするために必要な知識が、網羅的に詳しく書いてあります。
全部覚えきれないことが多いのでその都度参考にするといいと思います。
第9位
9位 ”小児急性脳症 診療ガイドライン”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
急性脳症も頻度は全然多くないですが、時折遭遇する疾患です。
特に頻度的にも典型的な経過・画像的にもけいれん重積型急性脳症などの知識は、小児科専門医としては必要だと思います。
遭遇した時に参照して勉強するときに使えます。使用頻度は高くないので、ネットで無料でみれるのでそちらを活用してもいいと思います。
第10位
10位 ”手軽にとれる 小児神経所見”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
とても簡潔に、最低限の小児神経所見の取り方について解説されています。
図も多く読みやすく、薄いので通読もしやすいのですが、専門医としては物足りない内容となっています。
初期研修医で興味がある人にはとても読みやすいのでおすすめです。
第11位
11位 ”単純ヘルペス脳炎診療ガイドライン2017”
・10段階評価
★★★★☆☆☆☆☆☆
・感想
これも使用頻度はとても少ないですが、成人と小児に分けてどちらもしっかり解説しており、単純ヘルペス脳炎の症状や予後、どういった患者でヘルペス脳炎を疑い治療開始するべきか、などの大切な内容が書いてあります。
こちらも確かネットで読めるので、そちらで確認してもよいと思います。
画像・放射線科 3冊
第1位!!!
1位 ”小児超音波診断のすべて”
・10段階評価
★★★★★★★★★☆
・感想
小児科は被爆の問題があるため、超音波の腕がとても大事になります。
成育では放射線科をローテーションするときに、大量にエコーを当てることになるのですが、その時にもこの参考書で勉強するとためになります。
逆にエコーをしっかり教えてくれる先輩がいない病院で働いているとしても、この参考書を読んでエコーを当てると勉強になると思います。
かなり網羅性が高くて、内容もしっかりしているのでとてもおすすめです。
第2位!
2位 ”すぐわかる小児の画像診断”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
小児は成長に伴って、画像所見が変化していくことがよくあります。
有名な例で言うと新生児・乳児での髄鞘化や、乳突蜂巣の含気、などですが、それ以外にも小児特有の疾患に関する画像なども、この参考書がないと勉強できないことも多いです。
子供の奇形に関する画像なども多く載せてあるため、小児科医として画像の教科書が欲しい場合はこの参考書がおすすめです。
第3位
3位 ”わかる!小児画像診断の要点”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
有名参考書を成育の放射線科の先生たちが訳しているということで購入しました。
レントゲンが多めで、画像以外に疫学的なデータも多い印象です。
小児麻酔 3冊
第1位
1位 ”臨床小児麻酔ハンドブック”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
小児麻酔の関する必要な知識や、手技の説明、各外科における手術の注意点など、要点を押さえて解説をしてくれます。
大事な知識は一通り書いてあるため、麻酔の間に読んだりして通読しました。
麻酔専門医ほどはいらないにしても、小児麻酔の知識はおさえておくといいと思います。
第2位!
2位 ”麻酔への知的アプローチ”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
麻酔科の思考回路を知りたいと読んだ本です。総論的な部分と、小児科の各論を読みました。
何より、病態生理や薬理学、小児の解剖への深い洞察が、小児科医のものを超えていてとても勉強になりました。
小児の喉頭の高さや、酸素消費量の多さ、体液分布に関しても、こんなによく知らなかったので勉強になりました。
時間がある時に理解を深めたいときに読むといいと思います。
第3位
3位 ”MGH 麻酔の手引き”
・10段階評価
★★★☆☆☆☆☆☆☆
・感想
新生児・小児の各論のみ読みましたが、内容はあまり覚えてないです笑
新生児科 5冊
第1位!!!
1位 ”新生児学入門”
・10段階評価
★★★★★★★★★☆
・感想
助産師の学校で教科書として扱われることもあるこの参考書は、日本の新生児医療を切り開いてきた筆者の哲学が反映された一冊です。
病態生理からしっかり書いてくれているため、学ぶとより深い洞察ができるようになります。
正直、開く回数や直接役立つマニュアルとしては、この後紹介するものの方がよいですが、この参考書を一人でも多くの小児科医が読めば、よりよい新生児診療ができるのではないかと思って紹介しました。
ほかの参考書には書いてない、生理学や病態の部分が詳しく書いてある参考書です。
新生児科はある程度時間の余裕があるため、気になる部分を読んでみてください。
第2位!
2位 ”日本版救急蘇生ガイドライン2015に基づく新生児蘇生法テキスト”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
これは小児科医必須の参考書です。成育であればNCPRの受講は義務付けられていると思います。
生まれた直後の新生児は、1分1秒の蘇生が、その後何十年もの人生に影響を及ぼすこともあり、極めて重要な内容です。
NCPR受講後も、実際にお産を担当するときは、フローチャートを完璧に把握するように復習しておくべきです。
第3位
3位 ”NICUマニュアル”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
NICUでの治療は、世界でも、日本の中でも、施設ごとにマニュアルが異なっていることも多く、標準的なエビデンスのある治療というものが少ないのが現状です。
そんな中、日本の新生児科医が協力して日本のNICUの医療を標準化しようという志で作られたマニュアルで、ほかのマニュアルと比べ一番網羅性に富んでおり、内容も詳しいことが多いです。
マニュアルとしての簡便さは、下記の神奈川こどものマニュアルが上回っていることもあり、実際にはいくつかのマニュアルを参考にすることになると思います。
しかし、成育では1年目は新生児ローテで健康な赤ちゃんの診察が主なので、2年目のNICU勤務までは使う機会は少ないかもしれません。
第4位
4位 ”新生児診療マニュアル”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
こちらは、NICUのマニュアルとしては一番有名な参考書です。
NICUで働くにあたって必要な知識が簡潔にまとまっており、ポケットに入るサイズ感とあいまって使い勝手がかなり高いです。
NICU勤務の時には必ずオススメしますが、新生児ローテ中は必須ではないかもしれません。
第5位
5位 ”ベッドサイドの新生児の診かた”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
こちらは上記のマニュアルと違い、新生児の診察の仕方やよくある身体所見の写真が豊富で、新生児の異常に対する内容もまとまっています。
身体所見に重きが置いてある点で、少しNICUマニュアルとは毛色が違います。
妊婦エコーの内容や胎児心拍モニターの話が入っている点などからは、産婦人科医もターゲットにしているのかもしれません。
その他のおすすめ参考書 6冊
第1位!!!
1位 ”子どものアレルギー アトピー性皮膚炎・食物アレルギー・ぜんそく”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
成育のアレルギー科の先生が、アレルギーのある子どもを持つ親に向けて書いた本です。
分かりやすく、アトピー性皮膚炎・気管支喘息・食物アレルギーに関する医学的な内容を解説してくれています。
アレルギー疾患はかなりcommonであるため、いろいろな質問を親御さんから受けます。
そんな親の素朴な疑問に答えようとした本がこの本であるため、一度読んでおくとスムーズにお話しができるようになります。
第2位!
2位 ”小児心身医学会ガイドライン集”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
心身医療ガイドライン、小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン、不登校診療ガイドライン、摂食障害ガイドライン、繰り返す子供の痛みの理解と対応ガイドライン、がまとまっているガイドライン集です。
子供の不登校や起立性調節障害、繰り返す疼痛などは、かなり頻度の高い病態であり
正しく知っておくことで器質性の疾患との鑑別も容易になることがあります。
小児科医として、知っておくべき内容です。
第3位
3位 ”図解 先天性心疾患 結構動態の理解と外科治療”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
成育は、小児の心臓外科もしっかりしているため、先天性心疾患の術後の方も多く対応することになります。
先天性心疾患は、全く血行動態が想像できないことが多いため、多くの図を使って説明してくれるこの参考書は分かりやすいです。
ただ結局、心臓外科の先生の手術記録を読むのが術後の血行動態を把握する上では一番よかったです。
第4位
4位 ”小児ICUマニュアル”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
僕もまだPICUをローテーションしていないので、まだ本領発揮はしていないですが、鎮静・鎮痛薬の量などをみるのにたまに使っていました。
第5位
5位 ”INTENSIVIST PICU”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
これもまだPICU回っていないですが、急性喉頭蓋炎やクループで挿管する必要のある子どもをみて、difficult airway managementを勉強するために購入しました。
救急外来一人当直で対応するときにどうすべきか、考えながら読んでいました。
第6位
6位 ”心エコーハンドブック 先天性心疾患”
・10段階評価
★★★★★☆☆☆☆☆
・感想
先天性心疾患のエコーの参考書でとても有名な一冊です。
実際のエコーは高度すぎて一般小児の範囲を超えることも多いですが、NICUで心奇形がないかのスクリーニングで行う区分診断法についても詳しく解説してくれていて、何回か読み込みました。
初期研修から継続して使える参考書 8冊
第1位!!!
1位 ”より理解を深める!体液電解質異常と輸液”
・10段階評価
★★★★★★★★★☆
・感想
小児でも時に低Na血症や高K血症に出会いますが、考え方の根本は成人と同じで、電解質異常に関してはこの参考書が詳しさや分かりやすさがダントツだと思います。
結構電解質異常の鑑別や解釈、対応に関しては忘れてしまうことも多いのでこの参考書で復習することも多かったです。
第2位!
2位 ”抗菌薬の考え方、使い方”
・10段階評価
★★★★★★★★☆☆
・感想
2018年にVer4が出ていますが、小児の抗菌薬の使い方の項が削除されているのでそちらは紹介しませんでした。
ESBLやAmpCが何か忘れてしまった時に読んだり、小児の抗菌薬の使い方の項を改めて読んだりと、なんだかんで復習するとしっかりいいことが書いてあって、納得しました。
初期研修の時は初学者にはものすごく不向きな参考書だな、という印象だったのですが、使い込むにつれて味がでてきました。
第3位
3位 ”考える腎臓病学”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
これも腎臓の働きは不変、という意味で小児を専門にしてからも事あるごとに読みなおした一冊でした。
もともと、個人的に病態からしっかり理解するのが好きなので、腎臓の働きを糸球体や尿細管、さらにはその中のチャネル、そしてどの薬がどのチャネルに働くのか、などまで詳しく解説してくれるこの参考書はとても役に立ちました。
第4位
4位 ”やさしイイ胸部画像教室”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
成育は胸部X線にまで放射線科の読影がつく、とても珍しい病院です。
しかし、そのせいかどんどんと画像診断がレポートに頼ってしまうようになります。
そんなときに自分の読影能力を上げるために、この参考書はとてもよく、特にシルエットサインからの病変の肺区域の推測法などの忘れてしまう知識について復習することが多かったです。
第5位
5位 ”MRIに絶対強くなる撮像法のキホン Q&A”
・10段階評価
★★★★★★★☆☆☆
・感想
この参考書もMRIが苦手な研修医の時から復習し続けていて、今年でやっとMRIの撮像法の特徴や仕組みをそらで後輩に説明できるようになりました。
STIRやfat sat、SWIや、T2 shine-throughなど、ぱっとこたえられますか?
心配な人は、優秀な後輩が入ってくる前にこの参考書で復習しておくといいと思います。
第6位
6位 ”異常値の出るメカニズム”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
検査値がそもそもどういったものを測定しているか、といったところから説明があり、そのためどういった時に上昇や低下するのか分かりやすくなります。
たとえば、ALPはどこの組織に分布していて、どういった時に上昇しうるのか、などについて詳しく書いてくれており、とても勉強になります。
これは小児科になっても変わらず大事な知識なので、必要に応じて調べるようにしています。
第7位
7位 ”神経内科ハンドブック”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
神経内科専門医のバイブルともいえる参考書なだけあって、小児期に発症する神経内科の疾患に関してもしっかり記載されています。
例えば、筋ジストロフィーや脊髄性筋萎縮症、ギランバレー症候群などです。
意外と他の参考書や教科書で記載がなく、この参考書を頼りにすることがいまだにあります。
第8位
8位 ”レジデントのための感染症診療マニュアル”
・10段階評価
★★★★★★☆☆☆☆
・感想
この本は研修医時代ほどは参照しませんが、時折開いて読むことがありました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上です!!!
今回も1つ1つの参考書に感想を書いていたら、結局8時間もかかりました!笑
この記事は基本的に、成育の後期研修1年目の後輩に向けて書いたので、後期研修先や職場によっては、あまり必要のない参考書があったり、むしろ必要な参考書が抜けてたりすると思います!
参考書ごとにコメントをつけたので、そのコメントや10段階評価をもとに、自分に合った参考書を見つけて勉強するようにしてみてください!
布施田泰之
初めてのコメント、失礼します。
とても参考になる記事をありがとうございます。
私は小児科医を志している医学部6年の学生です。
国試後に先生が紹介されている本で勉強することを楽しみに現在国試勉強をがんばっております。
さて、先生は現在小児科後期研修中かと存じますが、初期研修中のローテーションについてお聞きしたくコメントを書いております。
具体的には、内科24週(3科)をどの科を選択するのがおすすめか。また、10ヶ月ほどある自由選択では何科を回っておくのがおすすめか。
以上について、先生のお考えをお聞かせいただければと思っております。
お忙しいところ恐縮ですが、お時間ある際に回答いただけると幸いです。
コメントありがとうございます。
国試は受かる程度に頑張ってください!
医師になるための勉強より医師になってからの勉強の方が圧倒的に大切です。
ローテーションに関してですが、
小児科と決めず幅広く勉強するのが、進路を決める上でも、最終的には小児科になる上でも役立つと思います。
例えば、産婦人科ローテ中にカイザーさせてもらうなどしておくと、新生児で役に立ったりします。
具体的には、自由選択でも小児科は3ヶ月程度(+NICU)くらいで十分な気がしていて、それ以外の内科や整形外科、形成、耳鼻科などなんだかんだ関連することも多い科を回ると裾野が広がります。
個人的には小児科はとてもオススメですが、初期研修の間は興味関心にフタをせず、貪欲に色々学んだ方がいいと思います。
僕は1ヶ月ローテを駆使して大体の内科を回りました。外科系はあまり回らなかったので、整形外科や形成、あとは集中治療をもう少し学べばよかったなと思っています。
では、前途洋洋の人生を楽しんでください!
布施田泰之